あらすじ
粉飾決算や株価が過大評価されている企業を探し出し、カラ売りを仕掛けて追及レポートを発表、株価が下がったところで買い戻して利益を上げる投資ファンドを「カラ売り屋」という。ニューヨークに本拠地を置くカラ売り専業投資ファンド、パンゲア&カンパニーは東京事務所を開設。
パートナーの北川靖は「タイヤ・キッカー」のトニーと組んで、傘下のMS法人を使って病院買収に邁進する巨大医療グループ、架空売上げの疑いがあるシロアリ駆除会社、タックス・ヘイブンを悪用して怪しい絵画取引を行う総合商社絵画部とそれぞれ対決。
窮地に追い込まれた相手は、何とか株価を吊り上げ、パンゲアを叩きつぶそうと画策するが――。金融市場に蠢く男たちの息詰まる攻防戦の先に、気鋭の経済小説家が描いた日本経済の病巣とは!?
感 想
以下の3編が集録されています
1.病院買収
全国各地の病院を買収してきた企業が不法な病人集めたり、放漫経営により破綻する
病院経営がこんなに厳しいとは驚きです
外見上は立派でも経営は火の車
結局実情を暴露されたこの企業の株価が下がり、空売り屋に巨額の利益をもたらす
2.シロアリ屋
十数年前か、シロアリ駆除業者が詐欺まがいにシロアリを持ち込んで「こんなにシロアリが巣を食っている」とか痴呆症ぎみの老人を騙して駆除や家の補修費用を巻き上げる事件がニュースになりました
この事件を模した作品だと思います
シロアリ駆除はほとんどが悪徳業者が多いのかと思っていました
ただこれを読んでいくと真摯に営業する業者がほとんどなので安心しました
私の住んでいる地区はシロアリが発生しないので専門の駆除業者そのものがおりません
この小説はたたき上げの社長が利益に目をくらみ、豪遊する
一方本社役員が社員に到底不可能なノルマを押しつけけ経営悪化
この内容を聞きつけた空売り屋が経営実情をニュースに流し、株の凋落により空売り屋ボロ儲け
3.商社絵画部
鉄鋼専門商社が本業と関係の無い絵画部を作り、言われ因縁のある絵画をオークション主催者として多数出品
これも空売り屋にバレて内情を報道され、株価凋落し破綻に運命に・・・
私も株を少しばかりやっているの空売りはどんな内容か知っています
この小説のようなことは素人ではできません
法には触れないとは言えその線ギリギリでの企業と投資企業との戦いです
--------------
以下をクリックしてもらえると嬉しいです(ブログ村)
↓
*イラストはフリー素材を使用しています
*クリックありがとうございますm(_ _)m