読書日記

読書の記憶のために

「希望の糸・東野圭吾」を読む//卵子取り違えによる事故がきっかけで勘違い殺人事件

 

 

 

あらすじ

東野圭吾の「家族」の物語。

「あたしは誰かの代わりに生まれてきたんじゃない」

ーーー

 

小さな喫茶店を営む女性が殺された。

加賀と松宮が捜査しても被害者に関する手がかりは善人というだけ。

彼女の不可解な行動を調べると、ある少女の存在が浮上する。

一方、金沢で一人の男性が息を引き取ろうとしていた。

彼の遺言書には意外な人物の名前があった。

彼女や彼が追い求めた希望とは何だったのか。

(出版社より)

 

感 想

東野圭吾と言えばミステリー小説の第一人者です

今回は人工授精での卵子取り違えが事件のきっかけです

 

あっちゃいけないことです

自分たち夫婦の子供だと思ったものが他人夫婦の受精卵子だった

このことで中学生の娘から追求され家族破綻を起こすかと思いました

ただ正直に子供に告げることによって結果的に信頼を戻しました(これが希望の糸)

 

ただ提供者の女性が殺されてしまった

なぜか・・・

ここがこのミステリーのキモです

このシリーズの加賀刑事のいとこも刑事もあることから某旅館女将が異母兄弟であることがわかり、家族関係に悩んでいた

 

現実にあり得る内容です

結果的にできた子供はやむを得ないので家族間でよく話し合って解決するしかないと思いました

 

 

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「カレーライスの丸かじり・東海林さだお」を読む//週刊朝日休刊とともに最終号、愛読者として寂しい。

 

 

あらすじ

 

食への追求はとまらない……。

「丸かじりシリーズ」第47弾はファンに惜しまれながら幕を閉じた「週刊朝日」の最終回までを一挙収録。

 

怒涛の全62本! 東海林ワールドは永久に不滅です。

 

感 想

 

10年以上ずーっとこのシリーズ本を読んでいました

 

週刊朝日に掲載されていた「あれも食いたいこれも食いたい」を週刊朝日の休刊と共に休載

36年間継続していました

 

東海林さだおさんは末尾の履歴を見るともう87歳

エッセイの書き方や考え方がとても若々しい

そしておもしろおかしく仕上げる術は天下一品です

 

今回号で特にええっと思ったことが2つ

 

・穴の無いちくわを売っている店がある

答え:立ち食いそば屋の「ちくわ天そば」

確かに穴とと並行に切ってあるので穴の無いちくわ天ですな

 

・井村屋で売っている「すまん」とは

誤っていることとかけているのか?

肉まん、餡まんなどのなかに「具が無いまんじゅうを」売っているらしい

ワタシは見たことはありませんが「す(素)まん」の文字に愛着を感じました

 

またどこかで東海林さんの食についてのエッセイを続けてくれると嬉しいですが、年齢からすると今後はゆっくり静養して欲しいかなと思います

 

 

 

 

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「十角館の殺人」を読む//謎解きと恐怖の連続

 

 

あらすじ

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。

館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。

やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける!

 

1987年の刊行以来、多くの読者に衝撃を与え続けた名作が新装改訂版で登場。(講談社文庫)

 

(出版社より)

 

感 想

 

本作品は約20年前に書かれ、作者が今回内容を読み返し一部書き改めたとのこと

 

読み始めてわかることですが、アガサクリスティの「そして誰もいなくなった」をベースに書かれていること

 

これを先日読んだのでストーリーが似ていると思いながら読み始めました

 

そして誰もいなくなった」は犯人自ら自殺して終結していますが、本作品は異なります

 

ただ、一人ずつ殺され最後には6人全員死亡し、十角館そのものも焼失してしまいます

アガサとは別の理由で殺害された大学生

そして島に渡ったのは7人でした

 

殺された理由には「恋」が原因でした

 

20年前の作品なのでスマホが無く、島に渡った大学生には通信手段がなかったこともポイントのひとつです

 

ところでこのミステリーの映画化は不可能といわれていたとか

おそらく角島と猫島の状況が似ている場所が見当たらないことと、十角館をセットで作るのが大変なことだろうと思います

 

今回Huluで実写映像化されたとのことですが最新特撮画像を作って完成させたんでしょうか

私はHuluとの契約はありませんので見ることができません

Netflixにでも鑑賞できたら嬉しいですが、本を読んだとき以上の面白みはないと思います

 

 

 

お薦め度

★★★★★

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「きみのお金は誰のため・田打学著」を読む//「お金そのもには価値はない」ということがわかる本  

 

 

あらすじ

 

ある大雨の日、中学2 年生の優斗は、

ひょんなことで知り合った投資銀行勤務の七海とともに、

謎めいた屋敷へと入っていく。

そこにはボスと呼ばれる大富豪が住んでおり、

「この建物の本当の価値がわかる人に屋敷をわたす」と告げられる。

その日からボスによる「お金の正体」と「社会のしくみ」についての講義が始まる。

◆所得、投資、貯金だけじゃない、人生も社会も豊かにするお金の授業、開講!◆

 

今さら聞けない現代の「お金の不安や疑問」を物語で楽しく解説!

・日本は借金まみれでつぶれるの?

少子化でもやっていける方法って?

・物価が上がるのと下がるの、結局どっちがいい?

・どうして格差が広がるの?

・貯金をしても老後資金の問題は解決できない

貿易赤字が「本当にヤバい」理由は?

 

「お金の本質」がわかると、

人生の選択肢が増える! お金の不安がなくなる!

 

「え、そうなの?」が「そうだったのか!」に!

6つの謎で世界の見え方が変わる!

・お金の謎1:お金自体には価値がない

・お金の謎2:お金で解決できる問題はない

・お金の謎3:みんなでお金を貯めても意味がない

・格差の謎:退治する悪党は存在しない

・社会の謎:未来には贈与しかできない

・最後の謎:僕たちはひとりじゃない

(出版社より)

 


感 想

おっさんたちにはわかるけど、やっぱり何かの為にお金は必要

そのお金を何に使うかによって価値が変わる

使用価値と所有価値

世界のみんながお金持ちになることは無い

貧困の差の縮小は可能

 

中学生や高校生に読んでもらうと、自分達がどんな将来職業に就きたいのか参考になると思う

物語風に書いているのでわかりやすい

 

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「彷徨う者たち」を読む//被災地に住む者として共感する

 

 

 

あらすじ


在りし日の友情と恋。立ちはだかる悔恨と贖罪。

選ぶべき自分は刑事か、友か――


災害公営住宅への移転に伴い解体作業が進む仮設住宅の一室で見つかった他殺体。発見場所は出入り口がすべて施錠された完全密室、被害者は町役場の仮設住民の担当者だった。

宮城県警の笘篠誠一郎刑事と蓮田将悟刑事は仮設住民と被害者とのトラブルの可能性を想定し、捜査にあたる。そこで遭遇したのは、蓮田にとって忘れがたい決別した過去に関わる人物だった――。


生活保護制度を題材に、佐藤健さん主演で映画化された第一作『護られなかった者たちへ』、震災からの復興とその闇ビジネスを描いた第二作『境界線』に続く、シリーズ累計50万部突破の「宮城県警シリーズ」最新作。

復興が進む被災地に根ざす人々の間で激しく揺れ動く心情と人間模様を描きながら完全密室トリックの謎に迫る、著者渾身のヒューマンミステリーにして、人気シリーズ三部作、堂々の完結編。


あの日、流された絆があった。

(出版社より)

 

感 想

同じ被災地の宮城県に住んでいる者としてとても身近に感じました

誰も悪く無い

誰も殺そうとはしていない

津波で流され、仮設住宅に住んでいた老人

ボランティア、市職員・・・

みんな一生懸命復興させとようと頑張っている

誰も悪いことをされるわけじゃ無い

誰も殺されようとは思っていない

みんな災害が悪い

誰にも文句は言えない

 

琴線に響いた内容でした

ただ被災地として語れるのはこのような事件は起きなかった
フィクションです
ただ起きても不思議では無い・・・

 

 

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「ザイム真理教・森永卓郎著」を読む//財務省をおちょくっているだけの本かと思ったら・・・

 

ザイム真理教

ザイム真理教

Amazon

 

あらすじ

 

やさしく、やわらかく、面白く
日本経済に警鐘を鳴らす本

 

ザイム真理教はいかにして生まれ、
どう国民生活を破壊してきたのか? 

 

最近、ネットの世界では「ザイム真理教」という言葉が頻繁に使われるようになった。

財務省は、宗教を通り越して、カルト教団化している。そして、その教義を守る限り、日本経済は転落を続け、国民生活は貧困化する一方になる。

 

本書では、なぜザイム真理教が生まれ、それがどのように国民生活を破壊するのかというメカニズムを述べていこうと思う。

 

感 想

 

財務省(旧大蔵省)は日本を牛耳る尊大な省庁です

その主たる目標は財務健全化です

 

森永氏が執筆している時点で財務省をおちょくる本かと思っておりました

よって本を読む優先順位が大きく下がりました

 

この本は「財務健全化の誤り」と「財務省の自己防衛能力」に大きく2つに分かれています

 

「財務健全化」については債務膨張しても国の財政は悪化することなく、むしろ消費税等を減税し消費を活発化すべきであると書いてありました

それは「通貨発行益」という巨大な財源があるためだとのこと

ここが私はよくわかりませんでしたので何度も読み返しなんとなくそうかなと思った程度です

ただ無駄な財政出動は国民、政治家のモラル低下に繋がり安易にはすべきではないです

いわゆる選挙に勝つためのバラマキです

 

財務省の自己防衛能力」についてはなるほどと頷く点がいくつもありました

・高額でも退職金のほぼ無税化

・公務員宿舎の安価さ

・財務安定説明の為の学校への講師派遣

・新聞紙の低減税成立(新聞社も財務省の手のひら)

(ちなみにNHKは10%)

・歳出増加に対する新聞社の同じような批判記事

 

新聞雑誌等マスコミ記事でもこのような意見は少ないです

何が本当なのか探っていきたいと感じました

 

お薦め度

★★★★☆

思った以上に健全な本です

 

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「正義の行方」を読む//「疑わしきは罰せず」の原点立ち返るべき

 

 

あらすじ

 

文化庁芸術祭賞大賞、ギャラクシー賞選奨を受賞、映画化も決定した映像ドキュメンタリーの名作を書籍化。芥川の名作『藪の中』のような、圧倒的な読書体験。


1992年2月21日、小雪の舞う福岡県甘木市の山中で、二人の女児の遺体が発見された。
現場に駆け付けた警察官が確認したところ、遺体の服は乱れ、頭部には強い力で殴打されたことを示す傷が残っていた。

二人は、約18キロ離れた飯塚市内の小学校に通う一年生で、前日朝、連れ立って登校している最中、何者かが二人を誘拐し、その日のうちに殺害、遺棄したものと見られた。
同じ小学校では、この3年3ヵ月前にも同じ1年生の女児が失踪しており、未解決のまま時が流れていた。

福岡県警は威信を懸けてこの「飯塚事件」の捜査にあたることになる。わずかな目撃証言や遺留物などをたどったが、決定的な手がかりはなく、捜査は難航する。そこで警察が頼ったのが、DNA型鑑定だった。遺体から採取した血液などをもとに、犯人のDNA型を鑑定。さらに、遺体に付着していた微細な繊維片を鑑定することによって、発生から2年7ヵ月後、失踪現場近くに住む久間三千年が逮捕された。

「東の足利、西の飯塚」という言葉がある。栃木県足利市で4歳の女児が誘拐され、殺害された足利事件は、DNA型鑑定の結果、幼稚園バスの運転手だった菅家利和さんが逮捕・起訴され、無期懲役判決が確定したが、発生から18年後にDNA型の再鑑定が決まり、再審・無罪への道を開いた。
その2年後に起きた飯塚事件でも、DNA型鑑定の信頼性が、問題となった。
DNA型、繊維片に加え、目撃証言、久間の車に残された血痕など、警察幹部が「弱い証拠」と言う証拠の積み重ねによって久間は起訴され、本人否認のまま地裁、高裁で死刑判決がくだり、最高裁で確定した。
しかも、久間は死刑判決確定からわずか2年後、再審請求の準備中に死刑執行されてしまう。
本人は最後の最後まで否認したままだった。
久間は、本当に犯人だったのか。
DNA型鑑定は信用できるのか。
なぜこれほどの短期間で、死刑が執行されたのか。
事件捜査にあたった福岡県警の捜査一課長をはじめ、刑事、久間の未亡人、弁護士、さらにこの事件を取材した西日本新聞幹部に分厚い取材を行い、それぞれの「正義」に迫る。

「ジャーナリストとして学んだことがあるとすれば、どこかひとつの正義に寄りかかるんじゃなくて、常に色んな人の正義を相対化して、という視点で記事を書くという考えに至ったんです」(西日本新聞・宮崎昌治氏)
いったい何が真実なのか。
誰の「正義」を信じればいいのか――。

(出版社より)

 

 

 

感 想

 

上記のように福岡県甘木市であった小学生2人殺人事件をドキュメント風にまとめた本

 

筆者は当時NHKの記者であったとのことで、警察、被告人側、周辺の関係者をできるかぎり詳しく取材している

 

この内容にてNHKBSにて放送されたようだが、見逃してしまった

 

筆者は結論は出さず、弁護人側で再審を要求していることで終結している

 

私は「疑わしきは罰せず」の基本に立ち返った裁判をやり直すべきと思う

警察、検察側の調書を重要視するあまり弁護側の言い分がおろそかになっている

警察、検察側は法に則って関係者の聞き取りを行っているがあまりに見え過ぎな証言もはいっている(警察の作文とも取れる)

 

さらに警察、検察側に不利な証拠、証言は除かれている疑いをかけるとそのストーリーに沿った加害者ができてしまう

 

小学生2人殺害という(その3年前にも同じ小学校の生徒が殺害されている)ことを警察、検察は面目にかけて加害者を特定させた気がする

 

裁判官も警察、検察側の状況証拠をあまりに信用しすぎた可能性がある

犯人が捕まえられないと不安感を抱く世論のおもむく方に判決をだしてしまったのか

 

死刑執行も同様に世論に配慮しすぎて、他の死刑囚よりも、早々に執行しているのも疑問が残る

 

関係者の証言についてそのまま地方の言葉で書かれているが解釈しにい部分は多少標準語に直して書いた方が良いと思う

 

 

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