あらすじ
いつの頃の出来事は書いていないが繭の普及から考慮して明治時代だと思う
八彦は5人兄弟の次男で12歳になる
新潟県小国本村で小作農家を営んでいる父親の手伝いをしている
2年連続の凶作で食うものにも困る状態
父親から奉公に出るよう言い渡され山形県白鷹村の繭作り豪農に引き取られた
先輩の奉公人からいじめに遭うことがしばしば
悲しさを紛らわすために、夜静まった頃母からもらった鈴を持って近所のお稲荷さんに行き、チリンチリンという鈴の音を聞くのが唯一ほっとする時間だ
ある日瞽女がこの村に来るという
瞽女とは目が見えない女たちが三味線を弾きながら歌う芸人だ
娯楽の少ない農村ではみんな瞽女が来るのを楽しみに待つ
特に繭造りには瞽女は縁起が良いという
今回3人瞽女が来た
お稲荷さんでその芸を披露するとのことで八彦は仕事が終わった仲間達と見に行った
そのうち一人はキクと言い八彦よりも2〜3歳年少
3歳の頃病気で失明
キクの両親はいま一緒にいるハツから女一人で生きていくためには瞽女がよいと薦められ一緒に習いながら旅についていくことになった
稲荷神社での芸が終わって八彦が帰路についているときたまたまキクが転んで足をすりむいているのを見つけた
八彦は懐抱して宿泊する八彦のいる屋敷まで連れて帰った
その晩八彦の先輩奉公人2人が瞽女たちを襲おうとしているのを八彦が聞いた
それから瞽女をその奉公人が襲おうとしている前で八彦は棒を振り回し止めさせようとした
ただ八彦が罪を被り家主から1年奉公を延ばすよう言い渡される
八彦はキクに母からもらった鈴を贈った
「お前は強い、嫌な目に遭っても泣かない」といいながら・・・
読後感想
「あらすじ」に書いた内容の通りだが、特にこの時代体の不自由なものは生きるために身をもって稼がねばならなかった
本書の後の短編にこの続編がある
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