読書日記

本は僕の宝です。

「覇王の轍・相場英雄」//官邸の闇が真実を葬る

 

 

あらすじ

 

鉄路の下に巨悪は眠る。

警察キャリアの樫山順子は、北海道警捜査二課長に突如、着任することになった。歓楽街ススキノで起きた国交省技官の転落事故と道内の病院を舞台とした贈収賄事件を並行して捜査するなか、「独立王国」とも称される道警の慣習に戸惑う。両事件の背景に、この国の鉄道行政の闇が広がっていることも知り……

 

 

大ベストセラー『震える牛』で食品偽装を、NHKでドラマ化の『ガラパゴス』で非正規労働の闇を暴いた筆者が、ついに鉄道行政のタブーに踏み込んだ!

貴方に追体験してほしい。
彼女が組織で生き延びるための苦悩、真実を貫くためのあがきを。
――村木厚子さん(元厚生労働事務次官)

日本列島改造論」から半世紀、新幹線神話の虚と実――。

【編集担当からのおすすめ情報】
主人公の樫山順子は、「震える牛」シリーズ最新作の『アンダークラス』で田川信一とバディを組んだキャリア警察官です。「震える牛」シリーズのスピンオフとも呼べる本作にあたり、筆者は北海道取材も敢行しました。新聞記者出身の筆者ならではのリアリティは、読者を「これは本当に小説なのか!」と戸惑わせること必至です。

 

読後感想

 

長編でボリュームもあったがおもしろく一気読みした

ただ最終近くでは疲れがどっと出た💦

(伊藤のスパイ役判明)

 

キャリア官僚の樫山順子が警察発表と異なる2件の死亡原因原因を追及しながら、北海道新幹線にまつわる負のできごとを追及する内容

 

樫山がペアを組む警察官に若手の伊藤巡査を指名した

腐れきったJE北海道(JR北海道を想定している)と国交省側と事実隠蔽しようとする体質を見極めながら、いずれマスコミも巻き込んだ真相暴露をしようとするが、寸前まで行ってスパイがいたことが判明し官邸から横やりが入る

官邸側の暗躍でマスコミ側は本事件の担当新聞記者が別件逮捕することや樫山自身を公務員法違反で逮捕すると恐喝された

官房副長官からこれらを踏まえて「事実を公表せぬ」といわれ頓挫する

実はどこの現場にも樫山と同行し力になっていた伊藤が実は官邸側が策略したスパイだったことが明かされる

 

「あらすじ」に書いてあるようなリアリティな内容

「さもありなん」と思う

このように官邸の力なら事実を折り曲げるのは簡単なことなんだと残念な思いだった

 

ただこのような事実が把握していながら官邸側はキャリアの樫山課長をなぜ北海道警に赴任させたのか

樫山を試すためにしてはわざわざ危機感を煽るだけだ

これは作者がストーリーを面白くさせるためだと読了後気づいた(^_^)

 

腐敗した官民体質を暴く内容としては優れていた

 

過去に財務省の文書改ざん問題による担当者自死文科省前川事務次官辞任問題など2,3年に一度は官邸介入による不祥事が発生しているからこそ真実味があった

ドキュメンタリーとしてもおかしくないわぁ

 

それともう一つ大事な点

本州以外のJR各社の不採算鉄道路線は早期にバスに切り換えるべき

もちろん本州の不採算路線も撤退すべきだが順番からいって後回しになる

政治家は自分の票が減るのを恐れ、住民は鉄道という実態の無い観光資源を重要視している(観光用は民間の観光バスが多くを占めている)

仮になくした場合国民はほJRという半分民間企業への税金投入が減る

年に1度くらい存続した場合の損失費用がマスコミに掲載されるが、とんでもない金額だ

帳尻合わせに国民の税金が投入されているのだ(国民はもっともっと怒るべき)

すべては国会議員の票欲しさのためでである

どうしても必要だというのであれば、乗客一人運ぶのに幾らかかっているのか・・・

考えただけでうっとうしくなる

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