あらすじ
毎週月曜の朝、ソウル市内でバスに乗り込み、軍事境界線を越えて北朝鮮に出勤。
平日は北の職員たちと“格闘”し、週末は韓国に戻る。
南北経済協力事業で北朝鮮に造成された開城(ケソン)工業団地。
20代の韓国人女性が開城で経験した特別な1年間と、北の人々のありのままの素顔を綴ったノンフィクション。
〈ソウルから一時間ほどの距離なのに――。
彼女たちの苦労は、私の祖母の世代の苦労と変わらないと思った。でも、彼女の年齢は二三歳だった。
生きていれば一〇〇歳を超えている祖母が二三歳だった頃の日常が、私の目の前にいる若い母親の日常だった。〉
〈北の人はほとんどの場合、一人だけでいるときは純朴そうに笑いながら頭を下げてあいさつし、二人以上になると目を伏せて無表情で通り過ぎる。それを知ってからは、傷つくこともなくなった。この体制の中で共和国の規定に背けば、南で想像できるような懲戒とは次元の異なる処罰が与えられるだろう。そんな状況に南の人も北の人も傷つくことのない日がきてほしい。誰がそばにいようと心から歓迎し、笑うこともできる自由が早くやってくることを願う。――――本文より〉
読後感想
開城工業団地は金大中と金日成との会談で実現した工業団地で北朝鮮内にあった
ただ北朝鮮が原爆実験を行ったことに対して韓国が抗議したことから北朝鮮側の一方的な通告で廃止になった
これは著者がそこで働いている韓国人のための食堂のチーフに応募して採用されて働いた体験だ
著者の下に付く従業員は班長と数名の女性
北朝鮮人は韓国人と1対1で話してはならぬ
韓国人は入退去時に持ち物検査がある
など様々な規制がある
北朝鮮人は
自国の自慢をしたがる
目を付けていないと食材を盗むことがある
食事会などの時に出された料理などはほとんど家に持ち帰る
北朝鮮のマスコミから韓国の嫌なニュースを吹聴されている
韓国に対してはどんな国なのかかなり興味があるが公には著者(韓国人)には聞けない
韓国製品は粗悪だと言っていながら、韓国人が捨てた化粧品等を使いたがる
この理由として
これは自分のためというより子供、夫に良い食事をさせたいから
韓国より北朝鮮が豊かな国と思われたくない
製品は韓国製の方が良品だ内心では思っている
著者も当初は北朝鮮人の態度に、いらつく場面はあったが、この国の体制に成せる行動なんだと思うと落ち着いて働けた
北朝鮮人は内心は純朴でありながら外(韓国)に向かっては攻撃的になる
あのリーダーの行動と似たようなものだ
つくづく僕はあの星の下に生まれなくて良かったと思う
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